50歳を過ぎてから料理研究家になった女性

今日は、「本とコーヒー tegamisha」に60〜70年代の手芸雑誌や料理本、食のエッセイなどを納品いたしました。
手芸雑誌では、70年代日本ヴォーグ社発行の世界手芸の旅シリーズの中から、青森の伝統工芸〝津軽こぎん〟と美しく温かみのある風合いが特徴の〝ルーマニアの刺繍〟、そしてスウェーデン刺繍やかわいい子ども向けの刺繍本なども並べてみました。

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世界手芸の旅シリーズの中の一冊 / ルーマニアの刺繍 / 日本ヴォーグ社 / 1977年

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料理本では、白系ロシア貴族の家に嫁ぎ、厳しくロシア料理を仕込まれ、さらに自らロシアの料理人からもロシア料理を徹底的に学んだ努力の料理研究家・入江麻木さん(小沢征爾氏は義理の息子)の本も置いてあります。50歳を過ぎてから料理研究家になったというのは遅咲きと言ってよいのでしょうか、実に希望が湧いてくるエピソードです。
また、婦人之友社から、辰巳浜子さんの本と家庭向きイタリア料理の本もぜひお手にとってご覧ください。

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お料理はお好き 入江麻木の家庭料理 / 鎌倉書房 発行 / 1977年

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こちらは、雑誌オリーブの特設スペースです。

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さきほどお店へ行ったとき、セキネさんがコーヒー豆の焙煎をされていました。とても良い香りでした。

雑誌Oliveの〝紙の香りと質感〟

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今日は、「本とコーヒー tegamisha」に80年代後半の雑誌オリーブをまとめて納品いたしました。
私が20代の頃、ちょうどこの時期に愛読していたこともあり、どのページをめくっても懐かしく思い出されます。
あの頃、毎月3日と18日のオリーブの発売日を心待ちにしていた理由はいくつかあり、モデルさんとファッションがとてもかわいかったこと、堀井和子さんと泉麻人さん(=オカシ屋ケン太)の連載が好きだったこと、オリーブの紙の香りと紙の上にパウダーをはたいたような質感の紙質が大好きだったこと、などです。

オリーブの紙の独特の香りというのは、何と表現したらよいのか正確な言葉が見つかりませんが、とても清潔な香りがします。
年月が過ぎ、古本としていま手にしているオリーブも、あのときと同じ香りです。
いまから10年以上も前に、あの頃のオリーブの紙のことが気になり、出版社にメールで問い合わせてみたことがあります。
間もなくとても丁寧なお返事をいただき、そこには、あの紙はスウェーデンから輸入していた紙で、もういまは入手できない紙だということでした。

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先に書きました泉麻人さんの連載ですが、〝オカシ屋ケン太〟というペンネームで「おやつストーリー」という懐かしい昭和のお菓子を紹介する読み物がありました。
私が子どもの頃に好きだったお菓子で、もういまは販売されていないものがいくつかあります。森永のチョコレート菓子「カリンチョ」雪印のアイス「宝石箱 」グリコのガム「スポロン」などなど書きだしたらキリがありません。
ちなみにこの連載は単行本化(文庫も)されていて、当店でも単行本が「本とコーヒー tegamisha」に置いてあります。

昨日、MOUNTAIN BOOK DESIGNの山本さんと、古書モダン・クラシックの新しいロゴのデザインのための打ち合わせをしました。ショップカードや看板制作などもお願いしたので、いまからとても楽しみです。

座右の料理本

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本とコーヒー tegamisha」に、昭和の奥様冊子『奥様手帖』を納品しました。1960年頃から毎月、味の素から出版されていた料理冊子「奥様手帖」。書店では販売されず、通信販売で入手するシステムで、毎日のおかずやおべんとうづくりに役立つ豊富なレシピが掲載されていました。

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70年代の奥様手帖、中身の一部の写真です。
家庭で楽しむお菓子づくりなど、お菓子のデザインもどこか懐かしい感じがします。ぜひお手にとってご覧ください。

今日、値付けしながら読んでいた『暮しの手帖2012年8-9月号』に「わたしの好きな料理本」と題して、料理人や料理研究家などが「座右の料理本」をそれぞれ3冊ずつ紹介していました。
その中で、多くの人が座右の料理本としていたのが佐藤雅子さんの本でした。

確か、70年代の婦人雑誌「ミセス」だったかと思いますが、佐藤雅子さんのインタビュー記事が載っていました。
毎朝のご主人のお弁当づくり、これはご主人の希望で毎日サンドイッチとポットに入れた温かい紅茶と決まっていて、さらに保存食として作っておいた果物の洋酒漬けを刻んだものを入れた手作りクッキーも添えていたのだそう。
〝お弁当代はタダですよ。前の晩の自分のおかずを少しだけとっておけば、それでサンドイッチの具になりますから〝
ぴったり正確ではないかもしれませんが、このようなお話でした。

私も、佐藤雅子さんのように、季節の野菜や果物を使って保存食をたくさん作ったり(階段下の収納スペースに保存食が入ったガラス瓶が大量におさめられている写真を雑誌で見たことがあります)、材料を無駄にせず上手に使い切り、家族の健康のため栄養のバランスのとれたご飯を毎食用意できるようになりたい。
いつかそうなれるように精進したいと思います。

本とコーヒー tegamisha

手紙社さんの新しい柴崎のお店「本とコーヒー tegamisha」4月1日にオープンとなりました。今日開店前にちょっと写真を撮らせてもらったので、オープンしたてホヤホヤのお店の様子をどうぞ!

事前に告知したように、当店も古本の方でちょこっとお手伝いさせてもらってます。手紙舎の本棚担当のカミさんが、日々プレッシャーと闘いながら仕入れに奮闘しておるようです。それについてはおいおいこのブログで紹介していきます。
ではみなさんよい週末を。

詳しくはこちらを☞ http://tegamisha.com/shop#books