近況と来年に向けてのことなど

ひさしぶりのブログの投稿となりました。
今年も残すところ僅かとなり、街中も年末に向けて日増しに賑やかになっていくように感じられます。

今年の反省としましては、古書の仕事が不完全だったこと、です。来年は、スタートから大改造をして新たに取り組む考えです。

11月の東京蚤の市の一週間前には子供が入院したり(開催日前日に退院)、12月に入って間も無く、今度は店主が風邪で一週間ダウン。私も風邪はひきましたが、気合で治した感じです。

だいぶ日にちが経ちましたが、夏頃にNHKの方が手紙舎本店にお見えになり、暮しの手帖のことやネット古書店をはじめた頃のことなどお話ししたりしていました。しばらくの間、思い出すこともあまりなかった古本の世界に足を踏み入れた頃のことなど、こうして記憶を取り戻したりする機会があったり。

それにしても、あれからもう10年以上も経っていたのかとしみじみ思い、私もずいぶん歳を重ねました。


IMG_4096

10年の節目

年が明けて、お正月らしい新鮮で清潔な空気の気配も日毎に薄れていき、早いものでもうすぐ2月です。2007年の元日に開店した当店は、今年で10年目に入りました。

写真は、先週末に所用で実家へ帰省した際に撮影したものです。
SL銚子/DL佐原に乗る 銚子・佐原の旅」のための試運転のSLがほぼ毎日、走行するのを見ることができました。沿線に住む人々、熱心な撮り鉄の皆さんなどが駆けつけ、試運転のSLに乗車しているJRの皆さんとお互いに手を振り合ったりして楽しいひとときを過ごしました。
母方の祖父が国鉄に勤務していた頃(戦前)は、こうした光景はあたりまえだったのでしょうけれど。

IMG_4138

IMG_4099

IMG_4100

IMG_4113

小学生の頃、銚子市内には、役目を終えたSLが保存してある公園があって(現在は確認していません)プラネタリウムを見に行った帰りにそのSLの公園で皆でお弁当を広げたものです。あのとき食べたおにぎりや卵焼き、赤いウインナー、懐かしのマルシンのハンバーグの味は今でも憶えています。

10年の節目を迎え、年明けから店主といろいろと意見を出し合い、業務内容を改善している最中です。仕事のお手伝いをしてもらう人も頼みました。個人的には、息子が幼稚園に入園するため、毎日の送り迎えと弁当作りが加わり忙しさがさらに増しますが、幼稚園に行っている間に集中して仕事ができるので、今よりスムーズに進めるのではないかと期待しています。


IMG_1070

日本古書通信 2015年6月号

『日本古書通信』の最新号が出ましたので告知を。 今回の私の連載「21世紀古書店の肖像」vol. 53は長崎の古書五合庵さんです。 神田の三省堂では店頭に並んでおります。あとAmazonでも購入できますし、古通さんで定期購読もオススメです。 どうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m

詳しくは本文を読んで頂くとして、そこで書けなかった小ネタを少々。
いろんな古書店さんを取材して、ある人が数ある仕事の中から「古本屋になる」のには大きく分けて三つのパターンがあるようです。

  1. 大学(or高校)卒業後フラフラして偶然古本屋でバイトしてそのまま古本屋になってしまう。
  2. 就職して堅気の生活を歩むも脱サラして古本屋になってしまう。
  3. 就職して堅気の仕事を勤め上げ、定年後「第二の人生」として古本屋になる。

私は①ですが、古書五合庵さんは③のパターン。そして私の知る限り、③のパターンの方は相当な古本好きが多い。
五合庵さんは東京で国税関係の仕事をされて、定年後故郷の長崎に戻り自宅の一角で古本屋を開業された。他で③のパターンで知っているのは豪徳寺のリブロニワースさん。三年ほど前に取材させて頂いたが、リブロニワースこと佐藤さんは長く大学で教職に就かれていて、インド経済史の分野ではかなり有名な方。佐藤さんは定年間際に辞められて、現在は夫婦でネット専門の古書店をされている。
お二人とも在職中は暇さえあれば古書店や即売店通いをした相当な古書マニア。趣味が高じて定年後古本屋になってしまうのだから、その情熱たるや凄まじい。実際に話を伺って、このお二方の古書収集家っぷり、あるいは書痴というべきか?古本集めに対するパッションには舌を巻いた記憶がある。

IMG_9382
自称「日本一狭い古書店」。自宅の一部の二坪の古書店「古書五合庵」。

さて五合庵さん。五合庵さんも国税関係という堅い仕事を勤めながら、土日の休みは古書店や即売店巡りに明け暮れていたそうだ。そして驚いたのは、そうして長年かけて集めた数万冊の本の、実に九十九パーセントは読まずに棚に飾っていたそうだ。私が驚いて「買った本を読まないんですか?」と聞くと、ちょっと機嫌を損ねたような表情で「読みません」と言う。私が曖昧に頷くと、畳み掛けるように「本を読んでたら本は集まりませんよ」と仰る。「とにかく古本を集めるのが好きなんです。」と五合庵さん。こういう方にこれまで会ったことがなかったが、五合庵さんのような方を本当の「古書収集家」と言うのだろうか、と心底驚いた。なんでも、毎年「万葉集」とか自分でテーマを決めて、それに関連する本を調べ上げ、いろんな古書店を回って本を集めたりしていたそうだ。しかも、買うだけで読まない。集めるために集める。「本は読むためのもの」と私は疑わずに信じていたが、五合庵さんクラスの古書収集家になると、本はただ「集めるためのもの」であって「読むもの」ではないらしい・・・。読まずに集めるってそんなに楽しいか?いや、自分も買った本の半分以上は読んでない・・・買ったことで満足して、棚に並べて時々眺めてはニヤニヤしてる自分がいる・・・あれ?もしかして自分も「本を集めること」が主で「読むこと」は従なのでは?・・「いずれ読む」はただの言い訳ではないか???

達観仕切った表情で「本は読みませんよ。ただ集めるんです。」と言い切る五合庵さんの静かな佇まいが今も瞼の裏に焼き付いている。何やら私は、古本道の深淵を覗いた気がしたのでした。


IMG_8920

6月の計画大発表!

古本屋にとって春と秋はイベント・シーズン。鹿沼のカフェフェス東京蚤の市GOOD FOOD MARKETと大きな合戦(イベント)こなし、古書モダン・クラシックの「春の陣」を終えほっと一息。とは言え、「秋の陣」まで約三か月。長いようで短いのが三か月。今年こそは「直前テンパりコース」を回避するため、古本屋として充実した三か月を過ごしたい。
というわけで、誰に求められてるわけではないけれど、勝手に古書モダン・クラシックの「6月大計画」を発表します!いつもながら計画だけは目白押しです。乞うご期待!

◼︎ 6/4〜6/8までカミさんの実家の銚子de骨休め。ブログの更新はやります。
◼︎ 6/8週より毎週金曜日にネットの新着本アップ。
◼︎ 男性向け、女性向け、それぞれ月に一回ずつ特集をやります。
◼︎ ロゴ、値札、ショップカード、看板などロゴ周りのデザインを一新
◼︎ 間に合えば古本の買取も開始します。
◼︎ カミさんが「本とコーヒーtegamisha」にて「季節の本棚」コーナーを作りたいそうです。
◼︎ 前々からやりたかった「手紙舎つつじヶ丘本店」の写真集充実計画に着手。

本日の「たかが古本、されど古本」はこんな所で。
それでは皆さんまた明日!