古書モダン・クラシック的「東京蚤の市」。

いよいよ今週末は第126回・・・ではなく第7回目の東京蚤の市。毎回たくさんのひとで賑わうトーキョーの古いものの祭典。今回よりなんと!古着のお店も加わって鉄壁の布陣と相なりました。お店の一覧はコチラ。出店者紹介を見るだけでも一日かかりそうです。いや、本当に一日かかりました。「あんな店も?」「こんな店も!」「げげっ高知から来るの!?」「くっそーいい古本持って来やがって」・・・結局同業者が気になる私(笑)
第1回目から(正確にはプレイベントから)出店させてもらっている当店も、この東京蚤の市だけは格別。言うなれば古モノ業界の紅白に出るような、そんな感じで毎回準備いたしております。あーーいつの日かこのプレッシャーから解放されてお客さんとして東京蚤の市を満喫したい!!いや、でも半年かけて集めた古本を喜んで買っていただくお客さんを眺めるのも楽しい!!
とにかく。今週末ですよ東京蚤の市。天の気にも恵まれて2日とも晴れ不可避。というわけで当店の準備した古本の一部を紹介します!

【女性向けふるほん】byカヨ
IMG_2492 今春の東京蚤の市では、さわやかな新緑の季節をテーマに緑にまつわる本をいろいろ集めてみました。森・樹・草・花の写真集やエッセイなど、読みながら心も身体もリラックスできるような本ばかりです。ページをめくるたびに森林浴をしているような気持ちになる「森の本」。そして、フィンランドの美しい森の写真と歴史が記された「フィンランド・森の精霊と旅をする」。

IMG_2501京都の古民家に暮らすベニシアさんの「ベニシアの庭づくり」は、料理やコスメなどに使えるハーブの育て方や収穫法などが美しい庭の写真とともに紹介されています。もう一冊は、木立や野原に囲まれた美しいストックホルムに住む人々の「北欧ストックホルムのガーデニング」。

IMG_2495野草の料理の著書でも知られる甘糟幸子さんの「花と木の歳時記」は、1月から12月まで日記風に綴られた植物のエッセイ。六花亭の包装紙のデザインをされた北海道出身の画家・坂本直行氏の「わたしの草と木の絵本」は、清楚で美しい作品の数々とその植物にまつわるお話がまとめられた植物図鑑のような本です。そして、雑誌「婦人之友」の表紙絵を手がけられていた洋画家・深沢紅子さんの「野の花とあそぶ」は、移りゆく季節の草花と日々の暮らしにまつわるエッセイです。

IMG_5778正確には数えておりませんが、絵本だけで約1000冊ご用意できたと思います。
比較的新しい絵本がメインですが、その中から、古い時代の絵本をアップしてみました。

IMG_5780ロシアのおはなし「もりのようふくや」(1962年)と、世界傑作絵本シリーズの中から「くまのブウル」と「かわせみのマルタン」(1965年)。

IMG_5782個人的に大好きな堀内誠一さんの科学絵本シリーズ「こっぷ」と「かげ」。

IMG_5784ブライアン・ワイルドスミスのイギリス オックスフォードえほんシリーズの中から「とり」と「さかな」(他にも持って行きます)。

IMG_5787その他に、暮らしまわりの実用書やエッセイ、雑誌なども今回はたっぷり並べます。
毎年たくさんご用意していますが、それ以上にたくさんのお客様にお越しいただけるので、今回はさらにさらに楽しんでいただけるのではないかと思っております。
<カヨ>

【男性向けふるほん】by店主
IMG_5788今回は写真集多めです!

IMG_5793雑誌もたくさん持っていきます!
あとはいつもながらの、カミさんに白い目で見られながらシコシコ集めた一風変わった単行本!

IMG_5796霊的な(?)本。右は「千里眼事件」で有名な福来友吉博士の本ですよ!

IMG_5798つげ義春的な。。。店主は採石マニアなので。

IMG_5800これは「トヨタ本」?

IMG_5802軍靴が・・・(以下略)。

IMG_5804「これが〜だ」シリーズ(ウソ)。

店主(私)は今回も、古本的価値はないけどちょっと他では見られないような、珍しい、一風変わった、一体どこで見つけてきたんだ!?という王道ニッチ路線で挑みます(キリっ)。くっだらない本から背筋がシャキンとする純文学、社会問題、サブカル、写真集、雑誌などなど。ご笑覧いただければ幸いです。<店主>

今回は前回の秋の東京蚤の市よりスペースも拡大して在庫も約2倍!
それでは皆さん、東京蚤の市でお会いしましょう。

⚫︎「古書モダン・クラシック」出店者紹介ページ
http://tokyonominoichi.com/2015_spring/archives/exhibitors/p306

行ってきました鹿沼へ!

手紙社さんといういわゆるひとつの「おしゃれテキ屋ファミリー」に所属する古書モダン・クラシック。行ってきました。先週金・土・日と鹿沼へ!鹿沼のカフェフェス in 鹿沼市民文化センター!

いやー大変でした。何が大変って、よりにもよってイベントの日に家族全員が風邪でダウンするという。まずイベントの2・3日前にカミさんが風邪をこじらせて喘息気味となり、次に2歳の息子に伝染り、「イベントがあるのに風邪をひいてプロフェッショナルじゃないね」などとカミさんに偉そうに抜かしていた私(店主)がイベントの前日にホテルで高熱を出すという撃沈ぶり。一時は「イベントヤバいかも…」などと弱気になったりもしましたが、結局鹿沼の熱心な本好きのお客様と手紙社さんのサポートのお陰で無事乗り切ることができました。この場を借りて御礼申し上げます。では現地の写真をどうぞ!

結論から言うと、私は搬入と搬出のみであとは宇都宮のホテルで息子と伏せっていたので一切店番をやってないのですが、カミさんによるとお客さまの反応は上々であったようです。
今回は手紙社さんの他のイベントと異なり、お客様はカフェフェスのチケットを購入された方のみ。ですがいつもの数万人のお客様が来るイベントの半分くらいの売上げがあったので、むしろ購買意欲は高かったのでは?当店としましても、私は男性向け、カミさんは女性向けといつものユニセックスな品揃えを一切妥協なく鹿沼にぶつけたので、お子さんからお年寄りまで喜んでいただけたようです。カミさんによると、うちの品揃えを見て「宝の山だ!」と歓喜された古本女子の方や、「図書館みたい!」と喜んでいたお子様など、嬉しい反応も多々あったそうで。カフェフェスのために用意した「コーヒーに関する古本」も完売し、鹿沼の古本好きのお客様には感謝感謝のイベントでありました。

IMG_1664そんな訳で、今回はとにかくイベントを無事に乗り切ることに精一杯で、観光らしきものができなかったのですが、いくつか心残りが。
ひとつは、前回の東京蚤の市のときに当店のブースに来ていただいたご同業のかぴぱら堂さんが鹿沼在住であったこと。体調が良ければ少し足を伸ばして古通の取材に伺ったのに…残念。
もう一つは、今回僕らは宇都宮のホテルに宿泊したのですが、鹿沼の駅前に渋い旅館が(上の写真)。私は知らない土地に行くとタクシーの運ちゃんに地元のアレコレを聞くのを趣味としてるのですが、駅前の「いせや旅館」、なんと「商人宿」であるとか。話してくれた運ちゃんは「宇賀神」という鹿沼に多いという珍しい苗字の方でしたが、その宇賀神さんによると「いせや旅館は昔から富山の薬売りや各地の商人が投宿する宿」とのこと。商人宿といえば「貧困旅行記」で有名なつげ義春が好んで泊まったという宿。私もある意味「カフェフェス」という縁日で古本をバイするために鹿沼に来たのであるから、立派な商人のはしくれ。ぜひ「いせや旅館」に泊まって、温泉に入りながら、富山の薬売りやネクタイのセールスマンの方たちと商売の話をしたかったなー。次回鹿沼に来る時の楽しみにしよう。

「鹿沼のカフェフェス」こんな古本持っていき〼。

【女性向けふるほん】
IMG_0310今回は、イベントのテーマに合わせて、コーヒーやカフェにまつわる本や雑誌を集めてみました。写真の中の一冊、クウネル2011年11月1月号「街とコーヒー。」を見ていたら、先日取材で訪れた長崎で立ち寄った喫茶店「珈琲 冨士男」が紹介されていました。おいしいコーヒーを淹れてくれそうな良い感じの店構え通り、満足のいく味わいでした。良質のコーヒー用クリームが使われていたことも気に入った理由の一つです。このお店は、長崎の原爆投下後の焼け野原に開かれた老舗だそうです。

他にも、暮らしまわりのエッセイや実用書、絵本など、大人からお子さんまで楽しめる本や雑誌をたくさん並べていきます。(カヨ)

【男性向けふるほん】
IMG_1569「鹿沼のカフェフェス」にまさか古本目当てで来る方はいないと思うので、お客さまは業界で言う「ウブい」方々。そこで私は、お客さまが二度と目にすることがないような、珍しい古本を持っていきます。詳しくはコチラのお店紹介ページに載ってますが、上の写真はカフェフェス用に準備しながら気になった本。

左から昭和49年に発行されたテリィ南『スーパーカット』。ジャケもアレですが、当時の「スーパーカット」がいろいろ紹介された内容も、斬新すぎる髪型といい、モデルさんの表情といい、真面目なのか狙っているのかギリギリのラインが貫かれています。次の『将棋マキ割り殺法』はもちろんジャケで仕入れました。ビシッと決まった和服に、躍動感のある手つき(小指立ち)、左手のタバコはカメラマンさんが持たせたのでしょうか。佐藤大五郎という名前もこれ以上ない、という位にハマってますね。最後は『荒川線 ひとりぼっち』。栃木のお客様に荒川線の良さが伝わるか不安ですが、昭和53年に東京都交通局が出した都電荒川線の写真集です。

他にも真面目な本、なつかしい本、雑誌や写真集などいろいろ持っていきます!(店主)

⚫︎ 古書モダン・クラシック紹介ページ【鹿沼のカフェフェス公式サイト】