古書モダン・クラシック> 特集『お菓子作りの本』




千趣会クック編集部発行の「COOK BOOK」シリーズ

お菓子の本 COOK BOOK
お菓子の指導 / 宮川敏子、福島登美子、他
クック編集部編 千趣会
昭和48年1月発行
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カタログ通販でお馴染みの千趣会が発行していた料理カード付き月刊誌「COOK クック」。

本書は、そのクックの別冊「COOK BOOK」シリーズの中の一冊です。
とりわけ、お菓子作りの本のかわいさは格別です。

表紙のケーキを切り分けているお人形さんたちは、
自由ヶ丘「風月堂」の門林泰夫氏が制作されたもの。
粉砂糖とゼラチンに卵白を加え、よく練ったパスチュヤージというものでできているのだそうです。

表紙だけでなく、扉にもいくつも人形たちは登場していて、どれもみな素朴な優しい表情でお菓子に花を添えています(下記画像参照)。


本の中からお菓子をいくつかご紹介いたします
どのお菓子も、ひとつひとつ丁寧に作られた家庭の温かみが感じられますよね。見た目もきれいでおいしそうです。お菓子を入れる容器やディスプレイも工夫されていて、かわいらしいと思いました。
講師陣は、宮川敏子さん・福島登美子さんなど、当時の婦人雑誌のお菓子ページでおなじみの方々。
「COOK BOOK」シリーズは、目の粗い印刷が、さらにレトロ感を醸しだしています。

和菓子も家庭で作れます。つやつやしたアズキが良い具合のかのこや栗蒸しようかん、草もち・かしわもち・桜もちなど日本ならではの四季折々の和菓子の作り方もたくさん紹介されています。熱ーく淹れた緑茶やお抹茶をおともに、しみじみと味わいたいものです。
また、巻末には「世界の行事菓子」と題して、チェコスロバキアの「食べないお菓子」やドイツの「2月まで食べるクリスマスケーキ」など、世界各国のめずらしい伝統的なお菓子も紹介されています。

その他の、クックの別冊「COOK BOOK」シリーズのお菓子の本です。

「冷たいお菓子と飲みもの」
昭和50年6月発行
講師:宮川敏子さん・川上のぶさん・森山サチ子さん他。

「世界のお菓子」
昭和52年12月発行
講師:宮川敏子さん・川上のぶさん・長屋美代さん他。







女子栄養大学出版部発行の「見ながらつくれる」シリーズ

見ながらつくれる 手づくりのケーキとクッキー
大里敏子 著
女子栄養大学出版部
昭和52年22版(昭和47年1月初版)
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女子栄養大学出版部発行の「見ながらつくれる」シリーズの中の一冊「手づくりのケーキとクッキー」です。

ユニークな装幀は、ペーパークラフトなどのご著書の多いデザイナーの寺門保夫氏によるもの。
表紙と裏表紙の動物が同一動物なのか?よくわかりません。おいしいお菓子を前にして驚きのあまり赤くなってしまったのか?しかも、クマっぽいように思いますが、何の動物なのかもハッキリしないことが何となく気になってしまいます。

著者の大里敏子先生は、幼少の頃より国外で洋菓子に親しみ、その後、製菓学校で学ばれ、手づくり菓子を研究。製菓教室講師を経て、ご自宅でお教室をお持ちだったそうです。
この本は、再版に再版を重ねた、隠れた人気本です(現在、絶版)。

本の中からお菓子をいくつかご紹介いたします
「一度でもお菓子づくりをなさったことのあるかたには、あの甘いバニラのかおりや、みごとに焼きあがったスポンジケーキのすばらしいにおいが忘れられないことでしょう。」(著者まえがきより抜粋)
ひとつひとつのお菓子が、きめ細やかに丁寧につくられた感じが伝わってくるような優しい印象のお菓子の数々。掲載されているお菓子は、タイトルの通り、すべて焼き菓子です。

卵をふんわり角が立つまでしっかりと泡立て、粉を木ベラで切るようにさっくりと混ぜあわせ、ふっくらとしたスポンジケーキを焼き上げられたときの喜びは格別。何層にも織り込んだパイ生地など、お菓子作りはけっこう力仕事なのです。
今のようにハンドミキサーがそれほど普及していない頃ですから。

そのお菓子をおいしく食べてくれる人たちの顔を見ると、またまたお菓子作り熱が上がってくるというものです。
お菓子作り好きの方の中には、食べるよりも、作る過程が好き、という方がけっこう多いのじゃないでしょうか?かくいう私もその一人。自分の作ったお菓子がおいしいのかどうなのかよくわかりませんが、作ることに喜びを感じる派です。

お菓子の食べ方

パイやシュークリームなど、ちょっと食べづらいお菓子を上手にきれいに食べるためのマナーもおしえてくれる、とても参考になる本です。

また、手づくりお菓子を贈り物にするときのためのラッピング法も、別ページに解説されています。







「秘密」シリーズでおなじみ マドモアゼルいくこさんのお菓子絵本

ケーキの絵本 くるみの村の物語 ポシェット・ブックス
文&イラスト / マドモアゼルいくこ
バンダイ出版
昭和57年10月初版
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カバーイラスト / マドモアゼルいくこ

「おいしくて太らない」をテーマに、「秘密のケーキづくり」「秘密のクッキング」「秘密のダイエットケーキ」「秘密のプチパーティ」といった楽しいオリジナルレシピ本を次々に出版されていた、マドモアゼルいくこさんによるこちらは「ケーキの絵本」です。

しまリスのケーキ屋“ノアール”と、お客の“コリンヌ”が登場する「くるみの村の物語」。何といっても、80年代チックなかわいいイラストとユニークな文章が楽しいのです。「洋なしのワルツ」「オータムタム」など、お菓子レシピひとつひとつのネーミングも個性的。
物語に登場するお菓子の作り方は、すべて掲載されています。

「秘密」シリーズの一部は、読者からの要望により、みごと復刊されております。初版から、かれこれ30年もの月日が流れた現在でも多くのファンがいるほどの人気ぶり。この絵本を含め、いずれもお菓子の写真は一枚も無く、すべてマドモアゼルいくこさんお手製のイラストと文章でまとめられています。そんなマドモアゼルいくこさんの「お菓子作り大好き!」という気持ちで満ちあふれた夢のあるお菓子の本です。

潟口いくこ - Wikipedia

いったいどんな物語が繰りひろげられるのでしょう?
こもれびが、ぶどう酒色の木の葉にふりそそぐ十月。
くるみの村は秋の香りでいっぱいです。

大きなもみの木に『ナッツハウス』というケーキ屋さんがあって、店主は、赤いフサフサしっぽがご自慢のノアール。そんな彼は、村の娘リスたちのあこがれのまとなんです。

しまリス、コリンヌもまい日、
ノアールのお店にケーキを買いにいくほど、彼に夢中。

コリンヌは、大好きなノアールのお誕生日プレゼントに“アッ”と驚くケーキを焼こうと、優しいミエルおばさんに「洋なしワルツ」というケーキの作り方をおそわることにしました。

それは、洋なしが踊り出しそうで見ているだけで楽しくなっちゃう、さわやかな味のとっておきのケーキ。
洋なしワルツ

材料
薄力粉・ベーキングパウダー・卵・砂糖・生クリーム・無塩バター・サラダ油・レモン汁・洋なし

え?サラダ油?と思われる方がいらっしゃると思いますが、マドモアゼルいくこさんのレシピには、サラダ油がよく登場するんですよ。


(※本番でコリンヌはケーキづくりに時間がかかりすぎ、ノアールのお誕生日パーティーに間に合わなくなるなど、ひと悶着ありますが、ジェントルマンなノアールは、その後コリンヌと二人だけのお誕生日会を開いてあげます。)

今度は、ミエルおばさんの家で、コリンヌとノアールがふたりで、ミエルおばさんに新作ケーキ「シークレットケーキ」をごちそうします。


「キャア、デリシャス。つくり方おしえて!」 と大絶賛のミエルおばさん。


「それはヒ・ミ・ツでーす!」 と、コリンヌとノアールは大笑いしています。
何しろ、「シークレットケーキ」ですからね!
ここでも、マドモアゼルいくこさんのキーワード「秘密」が。。。
でも、この本には作り方が載っていますので、ご安心を!
つぎの朝、コリンヌとノアールは「シークレットケーキ」のつくり方とひきかえに、ミエルおばさんから、これまたとっておきの「オータムタム」というケーキのつくり方をおしえてもらいました。


ふたりは、くるみの村へもどり、ノアールのお店でさっそく、「オータムタム」と「シークレットケーキ」を新発売!それはすぐに村じゅうで大評判に。


「ミエルおばさんのおかげで、すてきなケーキをつくることができたよ」
とノアール。

そして、コリンヌも
「ほんと。ねえ、ノアール。これからもどんどん夢のあるケーキをつくってね」


 終わり







大人のためのお菓子絵本

お菓子の手作り絵本
だれにでもできるやさしいママンの味 ウーマンデラックス
菓子製作 / 入江麻木、大原照子、他
講談社
昭和56年5月初版
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イラストレーション / 新井苑子

入江麻木さんや大原照子さんなど人気料理研究家の方々が、「ママンの味」を語りながら素敵なお菓子を紹介、そして、ひとつひとつのお菓子に添えられた新井苑子さんの爽やかなイラストが素敵な、お菓子の手作り絵本です。

お菓子だけでなくテーブルコーディネートがとにかく綺麗で、それぞれのお菓子の作り方の工程写真も詳しく掲載され、贅沢な作りの本。

また、海外特派取材として、パリで人気のお菓子屋さん、パリの朝市、午後5時から始まるという素敵なティータイム「パリジェンヌのお茶の会」の様子など、お菓子レシピ以外のページも充実した内容です。

入江麻木さんが娘さんである小沢ベラ(入江美樹)さんの結婚式に作った「ベラの真っ白なウエディングケーキ」、ベラさんがママになるときのエピソードとともに紹介された「こうのとりの赤ちゃんのケーキ」など、貴重なお話しも楽しめます。







/// お菓子作りの本特集で販売中のその他の古本です ///


ケーキとデザート ジョイフル クッキングレッスン
宮川敏子 著
主婦の友社
昭和54年2月初版
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主婦の友「ジョイフル クッキングレッスン」シリーズの中の一冊。
ご自宅でスイス・フランス菓子研究所を主宰されていました、料理研究家 /宮川敏子さんの手作りお菓子の本です。
巻頭と巻末の見返しに、クッキー生地やカスタードクリームなど、よく使うものの覚書のような「お菓子の型紙」があります。
これは便利。

昔のりぼんの陸奥A子さんのマンガの中とかで、よくこういうクリームがとろりとかけられたイチゴショート、ありましたよね!
その頃は、アイシングがかかってるのかなーと想像していましたが、この本では、生クリームが使われています。


だれでもつくれる お菓子200選  200選シリーズ 6
お菓子製作 / 宮川敏子、飯田深雪、河野貞子、大谷長吉、他
女子栄養大学出版部
昭和50年15版(昭和45年8月初版)
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「豊かな味を楽しくマスターできる料理全科 やさしい家庭料理 200選シリーズ」の中の一冊。どっしりとした造りのボリュームのあるお菓子の本です。

表紙のケーキ2種は「家族で祝うデコレーションケーキ」と題して、ロウソクが灯されている方が“バースデイケーキ”。
マゼパン(いまはマジパンとも)でできたドレスを着た女性が美しいケーキは“デビュータント”というもので、お嬢さんが社交界に出る日を祝したケーキなのだそうです。成人式のお祝いにも作られるとか。

洋菓子・和菓子・中国菓子の作り方、また、「デコレーションの基本と応用」として生クリームのいろいろな絞り方が写真付きであったり、お菓子づくりに必要な用具の解説など、とても丁寧です。
女子栄養大学出版部発行のお菓子の本でよく見かけるのが、巻末に「お菓子の食べ方」や「お茶の飲み方」が説明されているということです。


飯田深雪のお菓子とパーティー料理 やさしいホームクッキング
飯田深雪 著
講談社
昭和48年10月初版
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「心をこめた手づくりでもてなすことは、最高の好意の表現になり、それがまた、自分に大きな充実感をもたらしてくれます。」
(まえがきより抜粋)

講談社「やさしいホームクッキング」シリーズ全4巻の中の一冊。
西洋料理・マナー・造花の研究家として100冊を超える書籍を執筆、「深雪スタジオ」元主宰、飯田深雪さんのお菓子とパーティー料理の本です。

本書は、前半でお菓子作りを、後半では行事等に合わせた各種パーティー料理を紹介しています。


洋菓子とデザート やさしい基本と応用 tomo SERIES
指導 : 城戸崎 愛、他
主婦の友社
昭和53年6月初版
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「この『洋菓子とデザート』では、作り方の中に、『なぜ』そうするのかということをできるだけやさしく解説して、マジックの種明かしをしながら失敗のないお菓子作りを目ざしました。」(まえがきより抜粋)

料理・おしゃれと生活・健康など、「きょうから役立つ生活百科 tomo SERIES」全20冊の中の一冊。

サクサクの生地とつやつやとしたイチゴがたっぷり入った「いちごのタルト」、クリームチーズで作る本格的なドイツチーズケーキ「ケーゼクーヘン」など、作業工程が写真と丁寧な解説で、とてもわかりやすく紹介されています。

デザート編では、冷たいデザート「モカアイスクリーム」や、あたたかいデザート「コーヒープディング」など、身近な材料で作れて、食後に合いそうなものもたくさんあります。


別冊・主婦と生活 デラックス版
和・洋・中華のお菓子からダイエットケーキまで
お菓子とパンの百科
指導 / 入江麻木、他
主婦と生活社
昭和59年5月第4刷(昭和58年3月初版)
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「この本は、お菓子作りの初心者はもちろん、少しハイテクニックのものにチャレンジしてみたい方にも、ご満足いただけるよう、457種のお菓子とパンを収めています。」(まえがきより抜粋)

まさに、百科事典のようなボリュームの本です。
和菓子・洋菓子・中国菓子・プレーンなパン・菓子パン・野菜を使ったヘルシーなケーキやパンなど、457種もの作り方が紹介されています。

とにかく、かなりの数のお菓子やパン作りが楽しめるお得な本です。人気料理研究家の入江麻木さんの洋菓子レシピも数点、掲載されているのもうれしいところ。

巻末には、「世界のお菓子」と題して、フランスのミルフィユやナポレオン、スイスの甘くない塩味のチーズケーキ、ソビエトのロシア風ロールケーキなど、世界各国のおすすめお菓子が紹介されています。
もちろん、それぞれのお菓子の作り方もしっかり掲載されています。
また、野菜・ヨーグルト・豆腐・豆乳・大豆などを使ったお菓子やパンのレシピも豊富で、もういたれりつくせり。
入江麻木さん担当ページの中から







これまでにモダン・クラシックでご紹介させていただきましたお菓子作りの本です(※すべて売り切れとなっております)。

婦人之友社の本
家庭でできる和洋菓子 続 家庭でできる和洋菓子 ベックさんのドイツ菓子 午後のお茶
デール夫人のクッキーズ デール夫人のデザート 砂糖をひかえたお菓子
婦人之友ハンドブックシリーズ(薄い本です)


マドモアゼルいくこさんの本
秘密のケーキづくり 秘密のダイエットケーキ 秘密のクッキング 秘密のプチパーティ
21世紀ブックス / 主婦と生活社


グラフ社 マイライフ・シリーズ
洋菓子入門
宮川敏子
パンとケーキとクッキー
宮川敏子 / 森山サチ子
メリーおばさんのホームケーキ
メリー南
手作りおやつ
牧野哲朗
デザートと冷菓
宮川敏子 / 川上のぶ / 牧野哲朗、 他
シュークリームとパイ
天野悦子


文化出版局の本
ホルトハウス房子の
くだもので作るお菓子
自分でつくれる洋菓子
宮川敏子


鎌倉書房の本
ホームメードのお菓子
河野貞子(再入荷)
宮川敏子洋菓子教室
スイス風のお菓子


マリーおばさんのお菓子の本

タント・マリー 著 / 唯 松太郎 訳

中央書院

「マリーおばさんのフランス家庭料理」のお菓子ヴァージョンです。


バーバラ寺岡さんの本
デザート お菓子
婦人画報社
お菓子のクッキング
モンキー文庫 / 集英社


飯田深雪さんの本
ホームメイド・ケーキ(付 クッキー) デザート
飯田深雪のカラークッキングシリーズ / 婦人画報社







特集『お菓子作りの本』、いかがでしたでしょうか?
一時は、洋菓子職人の道へ進もうかと思ったほど、小学生の頃より、お菓子作りに凝り続け、今はまったく別の世界へ飛び込んでいるわけですが、ふと、毎日のようにお菓子作りに熱中していたあの頃が懐かしくなり、この特集を組んでみたくなりました。

バター・卵・小麦粉など、基本的な焼き菓子に使う材料をいつも母親が常備していてくれましたが、あまりに作りすぎるため材料費がかさみ、いつからか、バターから製菓用マーガリンに変えられてしまいました・・・

初めてオーブンを使ったお菓子作りは、シンプルな型抜きクッキーで、当時の少女漫画雑誌「なかよし」の付録のお菓子本を見て作りました。いろいろな形のクッキー型やタルト型、お菓子専用の調理器具など、少しずつ買い集めていくのも楽しかったです。
夏休みには、フルーツをごろごろとたくさん入れたアイスクリームを作って、イトコの家に泊まりにいったりしていたのも、今では懐かしい思い出です。

ほとんど自己満足な感はございますが、ほんの少しでもお楽しみいただけましたら幸いです。



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